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  • 散歩に行こう。 第33回

    散歩に行こう。 Vol.33

    2015.02.25

    早春の花を求めて…

    2 月の最後の週、東京はお天気が 2 日と安定せず、雨や曇りの日が続いていたのですが、カレンダーはそろそろ「弥生三月」。
    少しでも早く春を感じたくて、貴重な晴れの日を狙って出かけしてみました。
    江戸時代から現在に至るまで受け継がれている日本人の庭園を愛する心が息づく名園のひとつ「京王百草園」。
    ここは、四季折々の花を愛でる事が出来る庭園として有名ですが、今はなんといってもやわらかな陽ざしの中で淡い彩りとほのかな香りをただよわせる、「梅」が咲き始め、ところどころで見頃を迎えています。
    今回のお散歩はここ、「百草園」を中心に、豊かな自然が残る多摩丘陵周辺を歩きながら「早春の花」を楽しむ事にしました。




    紅梅(未開紅:みかいこう)/バラ科
    サクラ属 落葉広葉樹。品種の数は約 300 種以上と言われています。中国からの葉の時代薬用植物として日本にやってきました。中国では年が明けて最初に咲く花という事から「百花元始」と呼ぶそうです。この「みかいこう」という品種はこれ以上の桃色はないと、その色合いに人気があり、家庭でも多く栽培されているとか。開花の時に一 . 二弁咲き遅れるのでこの名前がつきました。他にも淡いベージュや真っ白な白梅も咲いています。



    蝋梅(ろうばい)/ロウバイ科
    中国から 17 世紀頃日本にやってきました。蝋細工のようなのでロウバイになったらしいです。遠くからでも目立つ鮮やかな黄色の花は、色ばかりでなく香りもじつにいい香りがします。
    この淡い彩りの庭園では、ひときわ輝いて見えました。



    福寿草(ふくじゅそう)/キンポウゲ科
    アムール川流域が原産です。 
    お正月の寄せ植えのイメージがありますが、地植のものは 2 月から開花します。光や温度に非常に敏感なので、昼間でも日がさえぎられると 1 ~ 2 分で花がしぼみ、再び日がさすといつの間にか開花するそうです。なんでも、寒い季節に咲くため花の中の温度を下げないように工夫しているとか。



    寒咲菖蒲(カンザキアヤメ)/アヤメ科
    地中海沿岸域が原産のアイリスの仲間です。
    こんなに寒いのに?と始めはびっくりしました。
    地中海沿岸がふるさとの植物たちは、比較的乾燥や寒さにも耐えられる強さを持ち合わせているものが多いようですね。その割にはとても繊細で、やわらかそうな花びらです。
    アヤメといえば、梅雨時のようなイメージがありましたが、びっくりですね!1 日花と言う人もいるようですが、寒い時期は 3 ~ 4 日くらい咲き続けているものもあるようです。



    水仙(すいせん)/ヒガンバナ科
    各地で野生化しているので日本の植物だと思っている方もいらっしゃるかも知れませんが、 地中海沿岸域が原産で中国を経由して日本に持ち込まれたとされています。
    ここ、百草園の遊歩道沿いの斜面のいたるところに沢山咲いていました。



    万作(まんさく)/マンサク科
    「まず咲く」がこの名前の由来とされています。
    また、「豊年満作」の語呂から縁起の良い落葉樹としても親しまれています。
    枝を覆い隠すように繊細な花びらが開いた容姿は、着物や帯の柄のようにも見えて素敵です。
    蝋梅や福寿草の黄色とは一味違う趣のある色合いはどことなく艶っぽさを感じます。



    三椏(みつまた)/ジンチョウゲ科
    3 ~ 4 月頃に三つに分かれた枝の先に黄色の小さな毬(まり)のような花を咲かせます。幹の皮をなめしたり、叩いて取り出した繊維分は、上質の和紙や紙幣の材料になります。百草園を出て、しばらく高幡不動方面へ歩いている途中で見つけたものです。里山や、登山道でよく見かけますが、このあたりは多摩丘陵なので住宅街の路地に自生していても不思議ではないですね。まだ、花は咲き始めでしたがふわふわとした毬状の形が可愛らしくて、思わず触ってみたくなりました。



    おおいぬのふぐり/(ゴマノハグサ科)
    よく、見られる雑草ですが実は 1890 年頃にヨーロッパから帰化したことがわかっています。別名:「琉璃唐草」「星の瞳」とも言われているそうです。普通に見られる雑草のようですが、以外と名前を知っている人、少ないのではないでしょうか?春を待ちきれず、日当たりの良い土手や野原や畦道では晩冬あたりからコバルトブルーのかわいらしい花を咲かせています。



    蕗(ふき)/キク科
    これは、「ふきのとう」です。ご存知の方も多いと思いますが、「ふきのとう」とはフキの花芽のこと。雪の多い地方では雪解けと共に一番に顔を出すことから「春の使者」と言われているそうです。森の斜面の日当たりの良い場所を見てみると、落ち葉やどんぐりの間から「ふきのとう」が顔を出していました。もう少しで花が咲きそうでしたが見つけたものはまだ愛らしいつぼみでした。
    思わず、「美味しそう!」と言ってしまいました。

    ここで、散歩の途中ですが「食用」としての山菜「ふきのとう」について・・・
    つぼみは天ぷら・汁の実・おひたし・ふき味噌など、色々と調理の方法がありますが、独特の程よい苦味がいち早い春を感じさせてくれますよね、でもそれだけではありません、「ふきのとう」の苦味成分には アルカロイド (肝機能強化・疲労回復・新陳代謝の促進)、と ケンフェノール(発ガン物質を除去)などが含まれているそうです。これは冬のあいだに蓄積された脂肪分を流してくれるという効果も得られるとか・・・。



    乙女椿(おとめつばき)/ツバキ科
    藪椿と雪椿の交配による園芸種。花は可憐だが、性質はいたって強く、挿し木で簡単につきます。八重咲きの花で、春先の早い時期から咲き始めます。乙女という名前、実は、お殿様の「お止め」から付いたものだそうで、門外不出の意味だとか。また、海外へは「パーフェクション:完璧」という名で紹介されたそうです。
    紅い藪椿と違って、ピンクの八重咲きの花びらが可憐な中に、エレガントな雰囲気を持っています。このままコートの襟元にコサージュとして付けて見たくなりました。


    凛と澄み切った空気と、暖かな陽ざしが混ざり合い心地よさを運んできてくれるこの季節。
    のんびりと河原の土手や緑の林を歩いたり、丘を登ったり、路地に入ってみたり、これらの花たちを目にする事も多いと思います。そんな時、今回ご紹介したエピソードを思い出しながら鑑賞いただくと、ちょっと見方が変わるかもしれません。

    今度の休日や時間のある時、お花を見に出かけてみませんか?