TOPIC

編集部が自信をもって集めた、LOHASな情報をお届けしてゆきます。


  • 四季折々 ー和菓子の歳時記ー 第14回

    蓬餅<三月・四月>

    2015.04.13

    「和菓子」は季節を目と味覚で感じることのできる食べ物です。
    食べてしまえば終わりの小さなお菓子の一つ一つは、俳句や物語の言葉、花の名前などからつけられた銘という名前があり、四季や月ごとに移ろってゆく自然を、色や形で表現しています。

    身近にある食べ物だからこそ、美味しいね、可愛いね、綺麗だねの言葉のほかにお菓子に込められた思いや歴史を感じて頂きたくて、作り方、材料、名前の由来などなどを織り交ぜて、この「四季折々」をお届けします。


    菓銘/「蓬餅」よもぎもち
    原材料/上新粉、白玉粉、砂糖、蓬、小豆粒あん、きな粉

    平安時代、草の強い香りが厄を払うと上巳の節句3月3日に厄除けの為草餅を食べる習慣がありました。
    当時は母子草であったものが、現在は蓬。蓬は「よく萌え出る草」という意味で全萌草とも言われ、その色合いと香りを十分に楽しめる蓬餅は瑞々しい春の息吹を味わう一品です。


    粉の話

    和菓子に使用する粉は、うるち米、もち米、小麦、地下茎を原料としています。
    ・うるち米原料
    上新粉/うるち米を水洗いし、乾燥させ製粉したもの。 団子、柏餅、草餅などに使用。
    上用粉/上新粉をより細かく製粉され粒子が細かい。じょうよ饅頭、蒸し物などに使用。
    かるかん粉/うるち米を水洗いし、半乾きさせたものを粒子を粗く製粉。かるかん用。

    ・もち米原料
    餅粉/もち米を生のまま製粉。求肥、大福餅などに使用。
    道明寺粉/もち米を水洗いして蒸し、乾燥させ小さく砕いたもの。三ッ割、四ッ割など
    目の粗さにより呼び方が変わる。
    しんびき粉/道明寺粉をさらに細かく砕き炒ったもの。打ち物などに使用。
    上南粉/しんびき粉をさらに細かく砕いたもの。
    寒梅粉/餅を白焼きし細かく製粉したもの。みじん粉とも言われ打ち物に使用。
    白玉粉/もち米を、水晒し、粉砕、乾燥を繰り返したもの。求肥、白玉などに使用。

    ・小麦粉原料
    グルテンの強弱により、強力粉、中力粉、薄力粉に分類。和菓子には薄力粉を使用。

    ・地下茎原料
    葛粉/葛の根から採取される良質の澱粉。純粋の葛粉が高価なため馬鈴薯澱粉を混ぜたものもある。夏の和菓子、葛切り、蒸し羊羹などに使用。
    片栗粉/本来、カタクリの根の澱粉だが、馬鈴薯澱粉が主流。蒸した生地の手粉に使用。
    わらび粉/葛の根から取る澱粉。わらび餅に使用。

    一口に粉類といっても、和菓子に使用する粉は前項のようにたくさんあります。
    米を様々に加工して、その加工の仕方により使い道が分かれて、作り方、口当たりが変わってきます。
    お米の国日本ならではのスイーツ材料ですね。



    和菓子製作・解説: ゆり屋 水嶼克代

    「ゆり屋」は、長年スタイリングやコーディネイトの世界を歩いてきた、水嶼克代が立ち上げた イベント企画、インテリアコーディネイトのオフィス「gigli」が、和菓子で時間や空間を演出する試みで プロデュースする和菓子ブランドです。

    手作りでしかできない世界にひとつだけの設えをして手渡した時に、喜ばれ、驚かれるのが嬉しくて、また作りを繰り返していくうちに依頼が来るようになりました。
    また和菓子はお茶の席で出されるものであるから、基本を頭に入れるため、茶道を習い、美しい包装をするためにラッピングを勉強し、アレンジしながら試行錯誤の繰り返しで現在のゆり屋の和菓子が出来上がりました。

    ゆり屋ホームページはこちらから